読書感想文は、「あとがき」をパクっていた。
「愛読書は、ジャンプ、マガジン、スピリッツ」と平気でぬかしていた。
セリフ覚えが早いのをいいことに、台本もろくすっぽ開かなかった。
「趣味、読書」と言ってるヤツの半数以上は、他に趣味のない悲しいヤツだと決めつけていた。
読書にアレルギー反応しそうなくらい、本とは縁がなかったのに、今は必ずカバンに文庫本を仕込んでいる。
人間、変われば変わるもんだ。
とは言え、読んでる本はほとんどが日本史モノ。
ま、官能小説よりはいいじゃないか。
つくづく思う。
なんで先生たちは、あんなにつまらなく歴史を教えるんだろう。そもそも、なんでテストは、あんなにつまらない問題なんだろう。
ありとあらゆる調理法が考えられる玉子とか鶏のササミを、ただひたすらゆでるだけで味付けもせず、しかも玉子は白身だけしか食べない。ストイックなダイエットの偏った食事くらいもったいない。
古事記だ日本書紀だと、神代の時代を壮大に描いた文物から、つい最近の何かしらの書物まで、歴史の資料は大体がその時代の勝者が残した、自分に都合のいい物語。
どの時代のどんな物語も、ぜんぶ大体キナ臭い。
神さまも朝廷も幕府も政府も、そろってぜんぶキナ臭い。
今の国会中継とかも、キナ臭いどころか焦げ臭くて食えたもんじゃない。
かつては、のしあがるために娘を天皇家に嫁がせて縁戚関係を結んだり、お代官さまに小判を忍ばせたお饅頭をあげたり、生娘を用意したり。
今でもゴルフ接待したり夫人に100万円あげたり。
資料が残っている約1500年間を見比べても、ヒトはずっとずぅーっと、欲にまみれていて面白い。
少々偏りはあるが、読書のおかげでいろいろ学べている。